イェリコ:イエスが誘惑と戦った山

世界最古の町を見るためにイェリコを訪問しようとしたが、タクシー運転手からツアーの押し売りにあい、出だしから散々な目にあってしまった。 そのツアーという名の強制連行先の最初にあったのが誘惑の山(Mount of Temptation)だ。 誘惑の山は、イエス・キ…

マサダ国立公園:ユダヤ教徒離散の始まり

旅の途中で死海に浮くツアーに参加したことは他の記事でも述べた。 そのツアーでは、一緒にマサダにも訪問することになっていた。 マサダはヨルダン川西岸のパレスチナ自治区のすぐ南にある。死海のビーチも近い。 マサダはヘブライ語で「要塞」という意味だ…

イスラエル・パレスチナ自治区で何を食べるか?

イスラエルで有名な食べ物を聞かれることがあるが、回答に困ってしまう。 イスラエルに行く前は、現地で何が食べられるか全く想像できなかった。滞在したエルサレムはどちらかというと内陸なので「肉がメインかな~」などと勝手に思っていた。あと、聖書によ…

死海の泥を売る

旅行中、死海に浮くという素敵な体験をすることができた。死海はイスラエルとヨルダンの国境にある。イスラエルから死海ツアーが出ていて、私はエルサレム発のツアーで死海とマサダ要塞を巡るものを選んだ。ちなみに、レンタカーでも2時間あれば着くので、自…

イエス・キリストが生まれた場所・死んだ場所

イスラエル・パレスチナ自治区に巡礼者が多く集まるのは前の記事で書いた通りだ。 私は今回の旅で、嘆きの壁、岩のドーム、教会と色々な宗教施設を回った。どこも人々の信仰が詰まっていて、美しかった。 この旅行は無計画と言ってもいいほど行先を決めてい…

イスラエル・パレスチナ自治区に集まる巡礼者たち

イスラエルとパレスチナ自治区には様々な聖地がある。何にせキリスト教、イスラム教、ユダヤ教の聖地が揃っている場所である。特にエルサレムの旧市街などは石を投げれば聖地に当たるだろう。(そんな失礼なことはしないが。) したがって、他の旅行地と比べ…

ヒシャーム宮殿(パレスチナ自治区 エリコ)

パレスチナ自治区のエリコに行った主な目的は、世界最古の町の遺跡(テル・エスルターン)だった。 しかし、タクシー運転手のツアーの押し売りによって、強制的に他の観光地も見て回らされることになった。無理やり高いツアーを売りつけられ、テンションが下…

イスラエルの農業

3日目に参加したバスツアーで、イスラエルの農業について少し知ることができた。 そもそもイスラエルやパレスチナの土地は日本ほど緑豊かではない。特にヨルダン渓谷と呼ばれる死海がある谷は、 大昔に湾だった。それが隆起して海水が閉じ込められたので、…

イスラエルの入出国手続き

イスラエル旅行で心配だったことの1つが入出国の手続きだ。非常に厳しいことで知られている。 まず、イスラエルの入国手続き時、入国スタンプを押されないようにしなければならない。 スタンプがあると、イスラエルを認めていない中東各国に入国できなくな…

パレスチナの伝統文化:服飾、住居、刺繍

パレスチナの伝統文化を知るにはパレスチナヘリテージセンターに行くのがよい。パレスチナヘリテージセンターはベツレヘムの町中にがある。イスラエルが建設中の壁や、世界一眺めの悪いホテルにも近く行きやすい。センターの外壁にはバンクシーアートもある…

ユダヤ教徒のアイデンティティ:服装、言語、土地への思い入れ

旅行中を通して、ユダヤ系のアイデンティティの強さには驚かされた。特に服装、言語、「約束の地」に対する思いについてまとめる。 <服装> イスラエルにはUSやヨーロッパから移住してきた人や、その子孫が多く住んでいる。エルサレムの町に入ると、まず、…

パレスチナ自治区からイスラエルへ:検問

バスでパレスチナ自治区からイスラエルに戻る途中、自治区との境でセキュリティチェックがある。パレスチナ自治区に入るときは素通りするのだが、イスラエルに入る時は必ず止まり、パスポートチェックを受ける。 検問所の前でバスが止まると、パレスチナ人だ…

ヨルダン アカバ:ヨルダンの外交力

旅行中、幸運にもヨルダンに行く機会を得た。ヨルダンは日本のメディアにはほとんど登場しない。実際に訪問すると、中東の外交について考えさせられた。 ヨルダンの所在地(Google map) 特にイスラエルからヨルダンに入ったところにある街が印象的だった。…

バンクシーのパレスチナ自治区への貢献

匿名のアーティスト、バンクシーのパレスチナ自治区に対する貢献は計り知れない。 彼は突然現れて公共スペースに絵を残していくことで有名だが、パレスチナ自治区では絵以外にホテルのプロデュースまで行っている。そのホテル「The Walled Off Hotel(通称、…

難民キャンプ

旅行前に、パレスチナで活動する方から難民キャンプに行けると聞いて驚いた。 難民キャンプというと、よくニュースで見るテントや簡素な建物が立ち並ぶ様子を思い浮かべがちだが、パレスチナ自治区の難民キャンプは違う。難民キャンプが何十年にも渡ってなく…

世界一眺めの悪いホテルのギャラリー

世界一眺めの悪いホテルにはギャラリーがあり、そこからもパレスチナ自治区民の悲しみが伝わってくる。 この絵は、エルサレム旧市街の風景だ。おぼろげな記憶と題されている。パレスチナ自治区の人が長い間イスラエル側に行けずに、エルサレム旧市街の景色が…

世界一眺めの悪いホテルの博物館で見たもの:パレスチナ自治区民の苦しみ

今回のイスラエル・パレスチナ旅行で一番衝撃を受けたのが、「世界一眺めの悪いホテル」の博物館の展示だった。 世界一眺めの悪いホテル The walled off hotel(英語サイト) http://walledoffhotel.com/ イスラエルとパレスチナ自治区を巡る争いの歴史と現…

パレスチナ分離壁

パレスチナ自治区の中で見たかったのが「分離壁」だ。 2002年からイスラエル側がテロリストの侵入防止を目的に建設を始めた。しかし停戦ラインを越えているので国際法違反であり、パレスチナ自治区民の生活を脅かすものとして非難されている。 実際に現場に…

エルサレムからパレスチナへの道

日本でパレスチナ自治区に言ったというと、非常に驚かれる。 日本のニュースではガザ地区とイスラエルの戦闘が目立ってしまうので、パレスチナ自治区というと銃弾が飛び交う戦場のイメージになってしまうようだ。 パレスチナ自治区の中でもヨルダン川西岸地…

バスと宗教

日本では考えられないが、エルサレムでは宗教によって居住区が分かれている。各居住区を跨いで移動するのは全く問題ないのだが、居住区ごとに違いが大きく、交通機関まで異なる。 旅行者がイスラエル側で利用するのはユダヤ系の交通機関になる。空港からエル…

イスラエル・パレスチナ旅行の旅程

現代ではインターネットが発達し、旅行の下調べをしっかりできるようになった分、旅先での驚きは少なくなったような気がする。インスタグラムを開けばリアルより美しい写真が見つかり、下手したら現実にがっかりする。 しかし、今回のイスラエル・パレスチナ…