イスラエルの入出国手続き

 イスラエル旅行で心配だったことの1つが入出国の手続きだ。非常に厳しいことで知られている。

 

 まず、イスラエルの入国手続き時、入国スタンプを押されないようにしなければならない。

 スタンプがあると、イスラエルを認めていない中東各国に入国できなくなる。私の場合、中東に行く機会は滅多にないので、押されても問題はほとんどないだろう。しかし、入国できない国があるのは何となく嫌だし、今後もしかすると仕事で出張の機会があるかもしれない。

 昔はパスポートチェック時に「No stamp!」と言って、入国カードをもらう必要があったようで、旅行経験者のブログでは、間違ってスタンプを押されてしまったバックパッカーの話を目にした。

 幸い、ベングリオン空港ではスタンプを押さずに入国カードが配られるようになっていた。

 

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 これが入国カード。入国日、有効期限、パスポート番号、顔写真が載っている。わざわざこのような特殊な手続きにしなければならない、イスラエルの嫌われっぷり。。。

 

 帰国時の手続きも厳しい。人によっては手荷物をくまなくチェックされる。

 普通、空港到着は国際線であれば2時間前が目安だが、イスラエルに限っては3時間前(!)となっている。長い!

 

 チェックインカウンターの近くでまずパスポートチェックがある。その際に過去に他の中東国の入国履歴を見て、「普通」と「要チェック」に分けているらしい。私の場合、パスポートチェックではイスラエルに来た目的、滞在中にヨルダンに行った理由、以前ドバイに行った理由を聞かれた。そしてチェック済みのラベルが発行される。

 

 ヨルダンもドバイも旅行しただけなのだが、「要チェック」に分類されてしまったようだ。ラベルには数字しか書かれていないので、自分がどちらに分類されたか、手荷物検査に行かないと分からない。手荷物検査の係の人はラベルの番号を見て、「普通」のラインと「要チェック」のラインに振り分けていく。

 

 私のラインでは、手荷物のX線検査の他、鞄を開けさせられ細長い金属探知機のような物で鞄の中をチェックされた。

 

 幸い手荷物検査ラインが空いていたのでそこまで時間はかからなかった。しかし、旅行シーズンで混んでいるときは、前述のパスポートチェックと手荷物検査に時間がかかりそうだ。3時間前に行くようと言われるのはこの手続きを見越してのことだろう。

 

 あと、金曜日が安息日(シャバット)なので、金曜日の午後は空港までの移動手段が限られる。今回は金曜日午前中の移動だったが、空港までの高速バスは混んでいた。それでも待たずにギリギリ乗れたのは幸運だったのだろう。

 

 以上がイスラエルの出国手続きだ。イスラエル旅行を検討されている方の参考になれば嬉しい。

 

 ちなみに、政治の影響でアクセスが制限される国は他にもある。

 今回のは旅行先候補にイランもあった。しかしイランの入国実績があるとアメリカに行けなくなるとのことだったので、候補先から外した。仕事柄、アメリカの出張は十分あり得るからだ。

 これだけグローバル化が進んでも、アラブと欧米諸国という枠組みはしっかり残っているように感じた。