ヨルダン アカバ:ヨルダンの外交力
旅行中、幸運にもヨルダンに行く機会を得た。ヨルダンは日本のメディアにはほとんど登場しない。実際に訪問すると、中東の外交について考えさせられた。
ヨルダンの所在地(Google map)
特にイスラエルからヨルダンに入ったところにある街が印象的だった。名前はアカバという。イミグレがあり、紅海に面しているリゾート地でもある。また、ヨルダンが持つ唯一の港町として、軍事的にも重要な場所だ。
アカバは、イスラエルに面しているだけでなく、エジプト・UAEまではそれぞれ車で30分だそうだ。
(Google mapで作成)
実際にバスで走ると紅海に沿って、イスラエル、エジプトと続いているのを見ることができる。目と鼻の先で中東・アフリカの大国と対峙していることを考えると、美しいリゾート地が途端に緊張感を持って迫ってきた。
日本は島国であるが故に、隣国であっても海の向こうだ。アカバのように、車で30分のところに外国がある場所に住む人々はどのような気持ちになるのだろう。エジプトやUAEにとってみれば、陸、海、空を使って攻め入ることは容易だ。また、外国同士が喧嘩しても自国が影響を受けかねない。アカバに来ただけでも中東の外交の難しさを垣間見たような気持ちになった。
さらに、ヨルダンは北でシリア、イラクとも接している。いわば中東のオールスターに囲まれているのだ。
ヨルダンは立憲君主制で、Hashemite家(読み方はハシミテ、ハシュミット、ハーシム等)が外交を司っている。ガイドによると、この王家の政治がしっかりしており、諸外国と良好な関係を築いているという。冒頭でヨルダンは日本のメディアに登場しないと述べたが、それだけ政治が安定していてニュースになるような事件が起きていないのだと気づいた。
私が得た情報はUSから移住したガイドさんや、日本語のウェブページからなので、どちらかというと西欧諸国寄りの見方になっているのは否めない。しかし、国民からの信頼を得ていると感じたのと、代替わりしても大きな諍いがなく統治しているという点にヨルダン王家の実力を感じた。
アカバのイミグレ。
アカバの景色1
アカバの景色2 国土の80%は砂漠。